お彼岸とは

 
    お彼岸を一言で簡単に言うと、「私達現世の者は、菩提心を求め極楽
  浄土に往生できますよう精進し、ご先祖様に感謝し供養する。
  また、五穀豊穣に感謝しおはぎ、牡丹餅等を御供えし、いただきます。」


  彼岸の語源は梵語「パーラミッタ」、音訳で「波羅密多」、意訳で「到彼岸」
  つまり、「彼(か)の岸へ到達する」という意味です。
  彼の岸とは「あちら側」、それに対して「こちら側」は此岸(しがん)と言い
  ます。仏教では煩悩と苦悩にとらわれた日常の世界を「此岸」と言い、
  悟りの世界を「彼岸」と言います。


    少し詳しく説明すると、お彼岸は日本独自の習慣で仏教的民俗信仰と
  農耕儀礼による習慣が融合されています。

  仏教的民俗信仰
  「年に二度お日様が真東から昇り真西に沈む春分秋分の日に落日を観
  じ、西方極楽浄土に往生を願い、生きている我々は菩提心を求め六波
  羅密に精進し、また、ご先祖様に感謝し供養する。」

  六波羅密とは

   布施  財施(財を施す)、法施(真理を教える)、無畏施(恐怖を取り除き安心を
           与える)
など、見返りを求めずに施す。

   持戒  ルールを守る。

   忍辱  苦しさや困難に耐える。

   精進  最善をつくして努力する。

   禅定  心を落ち着ける。

   智慧  真実を見抜く力を身につける。

  農耕儀礼による習慣
  春は豊作を祈願し、秋は収穫に感謝する。
  春は牡丹のはなにちなんで、「ぼたもち」秋は萩の花にちなんで「おはぎ」
  
時期   春分の日(3月21日頃)、秋分の日(9月23日頃)を含む前後7日間